リコーダーアンサンブルに挑戦

リコーダーアンサンブルに挑戦

〜「ふえのひびき」を活用した港小学校の取り組み〜

高浜市立港小学校 村上 宗久

本校は、平成二十五年度に高浜市教育委員会から研究委嘱を受け、三年間研究実践に取り組んできた。

研究主題を「自ら学び、自らの考えを深める子どもの育成〜探究的・協働的な学びを通して〜」と掲げ、子どもが主体的に問題解決的な学習に取り組むような探究的な学習を目指してきた。また、学習を進めていく中で、子どもが「話し合いたい」というタイミングで友達とかかわる場を設定し、自らの考えを深められるような協働的な学びの場をつくることも模索してきた。

ふえのひびき「リコーダーアンサンブルに挑戦」(六年生)の実践より

小学校で練習してきたソプラノリコーダーの集大成として、リコーダーアンサンブル発表会を計画した。四・五人のグループを作り、曲決めから発表の形態まで、全てグループで考え、活動するようにした。

曲決めでは、各グループが発表会に向け「軽快な」「和風」などテーマを決め、そのテーマに合った発表曲を「ふえのひびき」から選ぶようにした。

リコーダー・サンサンブルに挑戦リコーダー・アンサンブルに挑戦練習のはじめに、グループ全員で譜面を読んだ。譜面を読む力は個人差が大きく、一人では読むことができない子どももいる。しかし、みんなで協力して、階名やリズムを読み取ることができた。

その後、練習が本格的に始まった。リコーダーの演奏能力もまちまちであるため、アンサンブルの形に仕上げるまで時間がかかった。どうしてもリコーダーで演奏ができない子どもには、打楽器でアンサンブルに参加できるようにしたり、ピアノの得意な子どもが伴奏を付けたりして、演奏の形態を工夫するグループが見られた。

また、練習の中で演奏の質を高めるため、付箋を使った話し合いに挑戦した。
「少しリコーダーの音が小さくて弱い」
「サンバの明るさがうすい」など、表現の工夫に対して積極的な意見交換ができ、視点をもって練習することができた。

話し合いに使った付箋その後、数回の練習を経て、発表会で生き生きと演奏することができた。

「ふえのひびき」は、様々な難易度や曲調の異なる楽曲が収められており、アンサンブルや個人練習の教材として最適である。今後も活用していきたい。